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恋なのだ

ポエム
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もう一度目を開いて

ある朝目が覚めると
私は見知らぬ他人だった
鏡の前にある私の顔は
私がよく知っている
私の顔ではなかったのだ
勿論整形手術をした覚えもないし
記憶喪失になった訳でもない
意識と記憶は鮮明で
周りの状況も昨日のままなのだけど
私の顔だけが変わっている
そんな恐怖が他にあるだろうか
これは夢だ
きっと何かの間違いだ
と一人絶叫しても
事態は何も変わらない
こうして一人で苦悩している間に
だんだん記憶の中の私が
曖昧になっていく
奇跡が日常の中に埋没していく
そして理性は現実に屈従した
しかし鏡の前の私は美しかった
そうだ、これはきっと恋なのだ

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