ネタ作りのはずだったのに
僕はしがないアドセンスブロガー。
今日も数字とにらめっこしながら、
誰の心にも届かない記事を量産している。
ある日、ふと。
デジタル庁の募集を見かけて、
気まぐれに、話のネタにと、
応募してみた。
一度目、「受理」。
二度目、「受理」。
三度目も、「受理」。
なぜ通る?
まさかの三たび、書類は通過。
……そして、三たびの「不採用」。
冷やかしのつもりが、
意外と僕は見られていた。
ブログ、SNS、Spotify──
もしかすると、
全部調べられていたのかもしれない。
倍率20倍。
本気の人たちがひしめくなかで、
僕はどこか“異質な存在”として、
かすかに名を残して、
また散った。
「どうせ無理だろ」
「話のネタになるだろ」
そう思ってたのに──
なぜだろう。
少しだけ、誇らしかった。
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